屋根材で一番人気!ガルバリウム鋼板屋根の特徴・価格からメンテナンス方法を解説!
ガルバリウム鋼板の屋根はリフォームや新築時の屋根材で候補になる屋根材ですが、聞き慣れなくどんな屋根材なのかイメージがつきにくいかと思います。
ガルバリウム鋼板は人気の屋根材ですが、デメリットも存在するので比較した上で屋根材を選ぶことが大切です。
この記事ではどんな屋根材なのかから、メリット、デメリットについて紹介します。
ガルバリウム鋼板を選ぶポイントデメリットを比較することで、適した屋根材を選べるようになります。
ガルバリウム鋼板屋根ってどんな屋根材?
ガルバリウム鋼板の屋根は金属屋根の一種です。
アルミニウムと亜鉛とシリコンを組み合わせた合金をメッキしてできたものがガルバリウム鋼板です。
従来の金属屋根より耐久性が高く、重量が軽減されたので今はガルバリウムが主流の屋根材になってきています。
ガルバリウム鋼板屋根のメリット
メリット1:耐震性が高い
他の屋根材に比べて圧倒的に軽いです。
一般住宅(100㎡:30坪)における重量比較でみると、瓦が6000kg、スレートが2000kgに対して、600kgとなっています。
重いものが上に来ると重心が上に来て、地震などの揺れの時に横揺れが激しくなります。
近年耐震性を重要視するようになり、屋根材の重量を気にされる方が多くなってきている中でこの違いは圧倒的です。
メリット2:耐久性が比較的高い
スレート屋根よりも耐久性(寿命)が長いです。
メンテナンスで定期的な塗装が必要にはなりますが、他の屋根材に比べひび割れが起きることがありません。
また、最近のガルバリウム鋼板のメーカーの穴あき保証期間が25年や30年の長いものが出てきているくらいなので、製造メーカーとしても自信の表れとなっております。
メリット3:価格が高くない
瓦よりも部材代、工事代ともに費用が安いです。
ガルバリウム鋼板屋根のデメリット
デメリット1:雨音が気になる
金属でできていて形状が板なので、雨の音が他の屋根材に比べどうしても気になってしまいます。
ただし、最近は裏面が断熱材と一体になったものが多くなってきています。
それがクッション材の役割にもなり遮音性の効果を上げているため、対策さえしていればそこまで気になるほどではありません。
デメリット2:耐久性が高くない
メリットでも記載した内容ですが、さすがに寿命が半永久と呼ばれる瓦に比べると劣ってしまいます。
とはいえ保証期間も長く、相対的に見て低いわけではありません。
デメリット3:価格が安くない
スレートと比べると割高という意味合いです。
ただ瓦より安くはなるので、高くもなく安くもないといった価格帯になります。
ガルバリウム鋼板屋根の「縦葺き」「横葺き」の違い
縦葺きとは?
縦に長い屋根材で、軒から棟までの寸法に合わせていく葺き方です。
一般住宅においては、事前に屋根の縦の長さに合わせて加工したものを工事日に持っていき、その1枚で軒から棟まで葺いて行き、順番に同じ作業を横に展開していきます。
このことから、長方形の計上の「切妻」屋根、もしくは「片流れ」屋根で採用をして、四方に傾斜する形状の「寄棟」屋根では行いません。
さらに、つなぎ目がなく雨水が流れやすいことから。低勾配の屋根でも葺くことができるのが特徴です。
横葺きとは?
横に長い屋根材で、軒部分から左右につなぎ合わせていき、それを棟の方へと順番に葺いていく方法です。
金属屋根の葺き方では、横葺きが圧倒的に多いです。
理由としては、「切妻」「寄棟」の両方に対応できること、断熱材一体型のものがあること、さらに、縦縞よりも横縞の方がデザイン的に好まれることが多いためです。
選ばれることが多いため、そもそも屋根材メーカーが製造しているものも当然、横葺きの方が多くなっています。
ガルバリウム鋼板屋根の人気メーカー
アイジー工業株式会社 スーパーガルテクト
参考設計価格:7,310円 / ㎡
ケイミュー株式会社 スマートメタル
参考設計価格:5,480円 / ㎡
ニチハ株式会社 横暖ルーフS
本体価格:6,690円 / ㎡
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンスは何をすればいい?
目安の年数 | 価格 | |
---|---|---|
屋根塗装 | 10〜12年 | 45〜75万円(塗料の種類による) |
カバー工法(重ね葺き) | 20〜25年 | 100〜140万円 |
葺き替え(張り替え) | 20〜25年 | 140〜200万円(既存の屋根材による) |
屋根塗装
約10年に一度のペースで必要です。
塗装をすることによって、保護膜が出来て汚れに強くなり、耐久性も向上します。
劣化を遅らせることができるため、悪くなる前に塗装することが重要です。
塗料によってもグレードがあり、当然価格も変わってきます。
>>屋根塗装って必要?費用相場や方法、塗料の耐用年数を全部解説します!(弊社運営の姉妹サイトが開きます)
カバー工法
物理的にはカバー工法は可能ですが、屋根工事業者もメーカーも推奨はしておりません。
理由としては、カバー工法は今の屋根材に水平に新しい屋根材(ガルバリウム鋼板)を被せていくというものなので、既存の屋根材がたわんでいるとさらにたわむことになり、強度的にもよくありません。
>>屋根カバー工法(重ね葺き)の費用やメリット・デメリットは?
葺き替え
葺き替えを行うタイミングは、決まった年数が経ったら行うというより既存の屋根材の状況に合わせて行う必要があるかどうかで判断すべきです。
既に破損して穴が開いている状況である、あまりにも錆びがひどい状態である、美観を考えてそろそろ葺き替えしたいなど、それぞれの状況に合わせてとなります。
屋根の葺き替え工事とは?費用相場から工程・メリットデメリットを解説
ガルバリウム鋼板の屋根はこんな人におススメ
耐震性が心配な人
年々地震の頻度が多くなり、耐震性を気にされる方が増えてきています。
そのためだけに瓦からガルバリウム鋼板に変更したいという方も増えてきています。
そのため、耐震性も選ぶポイントに置かれている方は迷いなくガルバリウム鋼板への変更がお勧めできます。
シンプルなデザインが好きな人
これは好みによりますが、ハゼ(つなぎ合わせている部分)が縦縞か、横縞かだけです。
デザインがシンプルなため、好まれています。
カラーバリエーションも豊富なので、自分の好みに合わせることができます。
価格を抑えてスレート屋根からの屋根工事を考えている人
築20年を越えているお宅の屋根で現在スレート屋根のお宅は、アスベストが含まれている可能性があります。
今では、アスベスト付きのスレート屋根はありません。
アスベストは人体に影響がありますので、葺き替え工事をする際は処分する際に大変な費用が掛かります。
ただ、ガルバリウム鋼板を使ったカバー工法ならその上に被せる形で工事が出来ますので、費用を抑えて修繕が出来ます。
工期の短さが大事な人
あまりいないとは思いますが、工事期間を短くしたいのならガルバリウム鋼板が一番早いです。
もちろん、瓦が一番工期としては長くなります。
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンスは施工の質が大事
金属加工に職人の腕の差が出る
屋根の上で屋根の形に合わせて屋根材を加工します。
その加工の出来栄えで、美観はもちろんおさまりによって浸水のリスクも変わってきます。
特に隅棟部分と軒部分は加工に時間が掛かり、またその仕上がり具合も変わってくる部分です。
経験値の高い業者を選ぶようにしましょう。
下葺き材と下地材も要確認
既存の屋根材の下の下葺き材(防水シート)や、さらにその下の下地材(野地板)まで劣化が言っていないかの確認も重要です。
工事までの事前の現地調査を慎重に行うことで、劣化具合を見てどこからどこまで工事が必要かを信頼できる屋根工事業者に見ていただく必要があります。
工事前に屋根の状態の説明をする際に一切その部分の説明をしない業者は要注意です。
ガルバリウム鋼板でも様々な種類がある
ガルバリウム鋼板と言っても、種類は多くあります。
新しい屋根材の説明の際、どうしてその屋根材を選んで提案したのか、他の屋根材と違うところはどこかなどしっかり説明を聞いて、後悔のないようにする必要があります。
耐久性、保証期間、費用、材質の特徴、デザイン(色合い)などいろいろな金属屋根がありますので、最終的にはその中からお客様自身が納得できるものを選ぶことが大事です。
まとめ
ガルバリウム鋼板は、近年一番人気となった屋根材です。
ここでメリット、デメリットを簡単にまとめてみます。
- メリット:高耐震 / 比較的高い耐久性 / 高額ではない
- デメリット:雨音が気になるかも / メンテナンスフリーではない / 安くはない
もちろん特徴やデメリットを把握することは大切です。
しかし、見落としがちなのは「その屋根をしっかり取り付けたり、メンテナンスをしてくれるのか?」というところです。
職人の技術力や知識不足によって屋根裏の浸水が発生したり、美観を損ねてしまうこともあります。
屋根工事パートナーズでは、施工実績が豊富でお客様のご要望に合わせた工事が行える業者のみご紹介をするサービスを行っています。
無料で相談から見積もりまでできますので、まずは下記よりお気軽にご相談ください。
よくある質問
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金属屋根の中で、ガルバリウム鋼板よりも性能の良いものはありますか??
目安は、建ててから7~10年で塗装したことがない時や、過去に一度塗装していて、7~10年ほど経っている時は、まだ塗装でもいいことが多いです。ただ、それも今の屋根の状況によるので、専門業者に見てもらっての判断してもらいましょう。
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ガルバリウム鋼板の寿命はどのくらいですか?
25年から30年くらいです。
それに伴って、屋根材メーカーの穴あき保証も最近は25年や30年のものが付くようになってきました。 -
錆びてしまった場合は、どうすればいいですか?
軽度のものでしたら錆びとり専用の塗装もありますので、まずは塗装で十分かどうか専門業者に見てもらいましょう。全体的に錆びて、さらに進行している状況なら葺き替え工事をオススメします。