ガルバリウム・トタン屋根の葺き替えの費用や単価はいくら?
トタン屋根やガルバリウム鋼板が劣化してきたから何かメンテナンスをしたい、でも新しく屋根材を葺き替えて新調するとしたらどれくらい費用がかかるの?と悩むかたもいらっしゃるでしょう。
金属屋根(トタン・ガルバリウム鋼板)の葺き替えの費用相場は120-180万円ほどです。
工事をするうえである程度相場感や工事について知らないと、高額の工事をした後こんなハズじゃ・・となりかねません。
この記事では金属屋根の葺き替え工事について以下のことを解説します。
- トタン、ガルバリウム鋼板屋根の葺き替え費用の相場
- 葺き替え後に良く選ばれる屋根材
- 金属屋根の葺き替え時に注意すべきこと
金属屋根とは?
ガルバリウム鋼板屋根とトタン屋根の違い
金属屋根と言うと、「ガルバリウム鋼板」が最近だと真っ先に出てきますが、かつては金属屋根は「トタン屋根」と呼ばれていました。
どちらも鋼板(鉄)ですがガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛とシリコンを組み合わせた合金をメッキしてできた鋼板のことです。
一方、トタン屋根は、ほぼ亜鉛でメッキした鋼板のことを指します。ですので別名亜鉛メッキ鋼板とも言います。
ガルバリウム鋼板屋根とトタン屋根の施工方法の違い
ガルバリウム鋼板は縦葺き、横葺き等いくつか種類があるのに対して、トタン屋根はほぼ金属瓦棒葺きと呼ばれます。
見た目としては、軒側に対して、等間隔で線が入っていて、その線の中に芯木のある葺き方になります。
逆にガルバリウム鋼板で金属瓦棒葺きは珍しいケースです。金属瓦棒=トタン屋根という覚え方をしても構わないと思われます。
耐久性は、当然ガルバリウム鋼板の方が高いので、最近建てられている一戸建てで採用されている金属屋根は、ほぼガルバリウム鋼板です。
築年数が古く、これから葺き替え工事を検討されている方の金属屋根の場合は、トタン屋根のケースがほとんどです。
金属屋根(ガルバリウム鋼板、トタン屋根)の耐久性や葺き替えるべき状況
金属屋根(ガルバリウム鋼板、トタン屋根)の耐用年数
ガルバリウム鋼板:25-30年
トタン屋根:15-20年
カバー工法でなく葺き替えるべき状況を解説
金属屋根の場合は、カバー工法が物理的に出来ないわけではありませんが、薦める業者はよほどのことがない限りありません。
理由としては、カバー工法の場合、古い屋根材の上に新しい屋根材をかぶせる方式のため、古い屋根面自体がたわんでいたり、歪んでいる場合には採用することができないからです。
スレート屋根のように固いセメント材の屋根材は屋根材自体がたわんだり、歪になったりすことはありません。
しかし、屋根工事を必要とする程に劣化している金属屋根の場合は、その材質上ほぼ須らく金属自体がたわんでいて水平になっていません。
ですので金属屋根の場合はカバー工法が採用されることはなく、葺き替え工事になることが一般的となっています。
カバー工法は、既存の屋根がスレート屋根の場合のみと考えておきましょう。
葺き替えるタイミングとしては、金属ですので全体的に錆びがひどくなってきた状態が一番分かりやすいと思います。
特にトタン屋根は錆びやすく、その部分から浸水していき、雨漏りの原因になるからです。
金属屋根(ガルバリウム鋼板/トタン)の葺き替え費用
金属屋根の葺き替え費用は120-180万円ほどです。
葺き替え後の屋根材は次第で相場が変わります。
※2階建て25坪(80㎡)お家を想定
工事後の屋根材 | 工事費用 |
---|---|
瓦屋根 | 130~180万 |
ガルバリウム鋼板 | 140~180万 |
スレート | 120~160万円 |
アスファルトシングル | 120~160万円 |
・撤去費用 2000~3000円(㎡あたり)
金属屋根の葺き替え後によく選ばれる屋根材とは?
ガルバリウム鋼板
軽くて丈夫ということで、最近一番人気な屋根材です。
トタン屋根が、成分がほぼ全て亜鉛に対して、アルミニウムと亜鉛とシリコンを組み合わせた合金をメッキしてできた鋼板のため、耐久性が非常に高いです。
最近では、屋根だけでなくて、外壁でも採用されることが多くなってています。今までの屋根がトタン屋根の場合でも、ガルバリウム鋼板の場合でも、新しく葺く屋根材がガルバリウム鋼板ですと、外観もそれほど変わらないので、ほぼ全てガルバリウム鋼板が選ばれます。
スレート
価格が安いということで、スレートにされる方もごく稀にいらっしゃいます。
あくまでもスレートに葺きかえることができるということで、屋根材の寿命と、メンテナンスの頻度、外観を考えると選ぶ方はほとんどいらっしゃいません。
瓦
金属屋根が一番重量が軽いのに対して、瓦は重量が圧倒的に重いので、耐震基準の点から瓦への葺き替えは基本的にはできません。
ただし、新築時に屋根材を瓦にも対応できるように、耐震性の高い住宅を建てていた場合は瓦への葺き替えも可能ですが、金属屋根から瓦屋根にすることは、ほぼゼロと思っていただいてもおかしくはありません。
金属屋根に葺き替える際に注意すべきこと
塗装で十分ではないか
家が建ってまだ10年くらいの場合は、まずは塗装をして、寿命を延ばすことを考えましょう。
価格も抑えられるので、専門業者に見てもらって、塗装で十分かどうかの診断が必要です。
雨音対策が出来ているか
金属屋根は、他の屋根材と比較して一番のデメリットは、雨音が響くということがあります。
音が気にならない方はいいのですが、気になる方は、屋根材の裏に「断熱材」がついている断熱材一体型のガルバリウム鋼板を選ぶことを忘れないようにしましょう。断熱効果だけではなくて、遮音効果も高まります。
下葺き材(防水シート:ルーフィング)、下地材(野地板)まで劣化していないか
つなぎ目(ハゼ)のところから浸水していて、屋根材の下の下葺き材と、下地材まで劣化している場合は、それらも一緒に取り替えないといけません。
専門業者にしかわからないことですので、工事に入る前の現地調査の際にしっかり見てもらうようにしましょう。
ガルバリウム鋼板/トタンの屋根葺き替え費用まとめ
この記事ではガルバリウム鋼板・トタン屋根の葺き替え工事について解説してきました。
内容をまとめてみます。
- ガルバリウム鋼板やトタン屋根の葺き替えの費用相場は120-180万円
- カバー工法は選択肢に入りづらい
- 築年数が古い金属屋根はトタン屋根の可能性が高い
- 最近建てられた戸建ての金属屋根がガルバリウム鋼板が多い
下地材の確認は専門業者に点検を依頼してみて判断するのがベストです。
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金属屋根葺き替えであるよくある質問
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錆びている屋根面だけの葺き替え工事をお願いしても良いのでしょうか?
お勧めできません。
工事する箇所が少なくなれば、その分費用を抑えることはできます。しかし、新しい屋根材に合わせて、板金の各つなぎ目を加工していくのでゆがみになると浸水のリスクが高まります。また、屋根材の寿命は、全面が均等に出てくるものです。今は、一部だけ分かりやすく劣化しているかもしれませんが、そんなに先ではない将来、他の箇所も同じように劣化してきます。 -
塗装で十分な時はどういう場合なのでしょうか?
目安は、建ててから7~10年で塗装したことがない時や、過去に一度塗装していて、7~10年ほど経っている時は、まだ塗装でもいいことが多いです。ただ、それも今の屋根の状況によるので、専門業者に見てもらっての判断してもらいましょう。
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工事中に雨が降ってきたらどうするのですか?
ブルーシートを敷きます。
もしくは、新しい(防水シート:ルーフィング)が敷いてあれば、よっぽどのことがない限り、雨水を防ぐことができます。今は雨漏りしていなくても劣化が進んでいて、葺き替え工事をしないといけない場合もございますし、雨漏りが起きている原因によります。 -
「横葺き」と「縦葺き」だと、どちらがいいのでしょうか?
どちらもでも構いません。好みです。唯一基準を設けるとしたら、屋根の勾配角度です。低勾配の場合(2.5寸:約14度 以下)は、縦葺きしか選べません。どちらが良いというよりも、選択肢として縦葺きのものしか屋根工事業者からもご提案がないことになります。理由は、横葺きは各段ごとにハゼと呼ばれるつなぎ目があるため、勾配が緩いと雨水が軒先の方に流れにくくなるためです。